身近なところに緑や公園、あるいは田園をあわせもったマチはこれから 注目度が高くなるだろう。20世紀の後半、工業化社会をくぐって私たちが 見てきた経験から、田園や緑は、欧米の都市計画で社会のあるべき姿のひ とつとして営々と議論されてきたのと同様、私たち日本人にとっても概念 としては理想の環境のひとつと見なす流れが息づいているからである。こ のことを背景に、21世紀は、便利な都市に生活の場を置きたい人から、田 園の暮らしを夢見て実現に向かう人たちまで、多様なライフスタイルが展 開されると予想される。 帯広は、その意味で緑と田園に恵まれた「快適なマチづくりの実験」を してきたことになるのだと思う。わたしはそんな帯広の緑のまちづくりを 憧れの眼差しで見てきたし、これからも見守っていきたい。そんな折、帯 広の高校生がどんな風に帯広の緑をみているのか、アンケートをする機会 をもらった。簡単なものとは言え、とても貴重な手ごたえがあった。平成17年3月12日 雑木林&庭づくり研究室 草苅 健