雑木林だより 9

2000/DEC〜

今年の冬ははっきり言って、さむい!ほんとに寒い!
1月は朝の外気がマイナス10度から15度前後で推移し、日中もマイナス。
道路の路面状態を気にしながら毎週赴く苫東の雑木林は、ログの中が一番寒く
いつも冷凍庫。ストーブつけて着替えて、わずか作業しただけでもう汗だくだ〜。


平成13年3月24日(土) 13:45 外4度
先週は休み。2週間ぶりにくると、林の中の雪が消えていた。上空をマガン・ヒシクイが大声を上げながら飛んでいく。雪のない林は材が直接土に接しておりチェンソーに土がかむ。そして暑い。ああ、間伐のシーズンはほぼ終わったなあ、という感じ。Kusakari

平成13年3月10日 (土)快晴 13:30 外0度
10時前から、間伐する樹木を選木し、テープを巻いた。ついに隣のゾーンまで選木だけはたどり着いたので、ようやく先が見える状態にあいなった。サラリーマンの「週末木こり」では、こんな遅いペースでしか進めないのが実状。けれども本心は、奥にまだずいぶん残っていることが「めちゃウレシイ!!」。仕事があるというのはしあわせだあ!ひょっとしたら世界中で誰もあてにもしていない、期待もされていないことに違いないのだが、にもかかわらず、この達成感、この満足。なにか、世間からずれおちた異質な空間とか見過ごされているパラダイムにはまりこんだような気分でもある。今のところ自分だけが楽しんでいるのだけど、かといって伝達できる内容でもない。せめて、「雑木林だより」ほか、このHPの記述から類推でもしてもらうしかない。これは、きわめて単純で、自覚的で、個人的な、行為なのだと思う。 Kusakari

平成13年3月3日 (土) 快晴 外気プラス4度
11時前に作業を始めて1時まで。防寒靴が雪解けの水を通して靴下がびっちょり濡れた。もちろん、うえの下着も気持ち悪く濡れている。今日は毛糸の下着をやめて木綿の普通の半袖とシャツ一枚で作業した。春だあ!!トビが上昇気流にのって気持ちよく鳴いている。
 小屋に戻ってまず、出かける前のオキを掻き出して小枝をのせ、カラマツとナラの薪を乗せてから、通気口を満開にする。すると10数秒でぼっと火がついてやかんのお湯が瞬く間に沸騰する。おにぎりを2個とカップ麺。これがまたすっごくおいしい。250円の昼食。 kusakari

平成13年2月24日 (土) はれ
苫小牧レクリーション協会の担当したゾーンのサポートを今日も。11時から始めて終了は13時。伐採した木が隣の木に懸かったりするけれど、それらは作業の中では当たり前、黙々と、そして淡々と進める。一人でやると休みのタイミングがなく、延々と次から次へと仕事を見つける。勤勉な日本人の遺伝子がそうさせるのだ。作業を終えて振り返ると、その日の「成果」が見える。それは木材という「産物」と、まとめられた枝のもっこり山、そして手入れされた「風景」。森づくりはしっかりした手応えがある。これにはハマル。  kusakari

平成13年2月17日 (土) はれ  室温はやはりマイナス10度。
ログの屋根のつららから滴が落ちています。これは今年初めてみた春のサイン。久々に早く出かけることができたのでたっぷり作業ができました。

←左は作業前、右は作業後。ちょっとわかりにくいのが残念。現場ははっきりわかるのだけど。

 小屋に着いたのは9時過ぎ。学生さんが来るので暖めてあげようかな、と屁理屈つけてゆっくり紅茶など。作業は10時半にはじめて12時すぎに午前の部を終了。3〜400uで、直径15〜20cmを約15本から20本の間伐をしました。チェンソーで伐倒、玉切り、枝の片づけ、道ばたまでの材の運搬、これで1セットですが、積雪30cm以上のところでこれを2時間もやるとへとへとです。午後も1時間、これをこなして大分雑木林らしくなりました。とりわけ、林道の向かい側の手つかずの保安林とどちらが多様性があるか、どちらが素敵か、だんだん答えが見えやすくなってきました。
 「一人でやれる森づくり」。わたしの体が30人分あれば、あちこちで動けるのになあ。冬山15年、スキー20年、アイスホッケーを22年やったけど、冬は雑木林の間伐が一番楽しい!!(なんか変な感じ)。  kusakari
← 丸太と片づけの枝。少しずつ集めてあとで人海戦術で。


←作業と泊まりのため昼頃やってきた学生さんたちは、菅原くんらはPIZA釜へ、好田さんらは食事の準備に。









平成13年2月12日(月)
今日から苫小牧レクリエーション協会のゾーンの間伐サポートに入ります。ここは平成9年にコンペをスタートさせるときに、ヘクタール1500本の密度モデルを作ってありテープが着けています。手入れが遅れてまだ所定の密度まで行っていないための助っ人作業です。代表の椿さんにはメールしておきましたけど、見てるかな?とりあえず、コンペ箇所はその周辺と明らかな差違がみえる状態にします。

 5000uの沿道を3月か4月までフィニッシュして、隣の濱田さんのオコモリ広場につなぎます。
 学生さんたちはクロカンに行くと言って平木沼に向かいました。みなさん、では、お先に。Kusakari









平成13年2月10日(土) はれ 外−3度 内−10度 

まとまった時間がなく、作業なし。育林コンペのスタート地点まで歩く。あさって、この辺をコンペらしい状態にちょっと手をかけておこう。食後、ストーブにあたっているといつの間にかイスで眠ってしまった。kusakari

平成13年2月3日(土) くもり 外−7度c 内−10度c→12度
おとといのみぞれと暖気で路面の雪と氷が溶け、再び凍って道路はよくスベル。朝の吹雪も、ここへ訪れるのをためらわせるほどでしたが、えーっと出てくるといつものペースに。しかし、ものすごく、寒い!
 小屋の周りの実生の若木、萌芽をみていて、さて、この春、どのように刈り込もうか考える。潔癖に刈り込んで地はぎをするゾーンはベランダ前1000uくらいにして、あとは、選択しながら紅葉がきれいでバラエティのある林に少しずつしていこう。Kusakari

平成12年1月27日(土) 12:30 晴れ 外−2度c 内−10度c→24度c

・瀧澤先生、おいでだったのですね。カラマツのたきつけ、補給してくれたようでmerci!!です。
・雪がどっさり降らないのでアプローチがとても楽。ホームページの掲示板で作業予告をしておいたので、9:30ころ着、まず小屋を暖めました。苫小牧でわたしのHPを見ている人はまずほとんどいないので、賛同者が来る可能性はとても低いのですが、こういうものって、どちらかというとこんな風に集まりたいと思いますね、理想は。
・「こんな雰囲気の林にしたい」というわたしの美意識??をこの林で淡々と実現できればというわけで、今のアクションは特に社会的な運動とかと言うわけではありません。「一人でやれる山仕事」。それだけです。ちっぽけなただの作業だと気づくととっても楽です。春から少し潜在的なファンに声をかけます。
・今日はかなり整理が進んだみたい。枝を燃やせないのが残念。Kusakari
↑ 整理した枝はこんな風に林の中に何カ所に分けて積む。焼くことができれば片づくのだけど。

1月23日 火曜日 快晴 外0度c 室温12度c
病院のレクリエーションで山小屋を使わせていただきました。久々の穏やかな晴天。日も長くなり、春も近づいてきている、と、いい気分になりました。それにしても静かですね、この小屋は。しばらくの間ここにやってきたのは、シカと草苅さんだけのようですね。
                                    滝沢

1月21日 日曜日 雪 14:30  外2度c 室温マイナス5度→プラス22度c

・作業中にしんしんと雪が降ってきて上着がべっちょり濡れたところでもうやめ!音もなく降り込め、ストーブで薪が燃える音、薪が崩れ落ちる音、そしてわたしの鼻水をすする音、以上のみっつが静寂の中で耳にするすべて。
・作業前、マイナスだった室内もストーブをたきつけて作業して戻ると20度になっているというのは、これは薪の焚き方にちょっとコツがいる。薪がもえて崩れても空気の通る道をふさがないような気配りがいるのですが、まあ、運が半分といったところ。
・さて昨日は、「札幌の里山を守る」というシンポジウムに行ってきました。札幌やその周辺自治体でなされている活発な活動の事例や、本州の話を聞きながら、どこか違うなあと思っていたのですが、ここでチェンソー作業をしながらその違いがわかった。わたしは単に山づくり、林づくりをしているのだ。彼らはみんなで身の回りの環境を守ろうとしている。わたしは一人でもいい、コツコツの一歩体制、そして彼らは社会派。
 彼らは教育的なメニューもレクチャーのスタッフもある程度そろえている。こちらはわたしのネットワークだけで、時折語り合うのみ。この違いはでも悪くない。日常的にこつこつと、人がアズマシイと感じる林を長い時間をかけて作ってみる。アタマも手も技術も総動員して。そんな現実にじんわりと喜びもわいてくる。 Kusakari

1月13日 土曜日 快晴 14:0 外4度c、中−10度c→12度c
2本目の伐採で梢端が隣のコナラの二股にかかってしまった。下から玉切りしていったが宙ぶらりんになってしまった。不覚!!           Kusakari

謹賀新年 2001年1月7日 14:00
あけましておめでとうございます。雪がおさまって固雪になったので、ウサギがそこら中に闊歩(しているかどうかはわかりませんが…)しているような足跡がいっぱい。外は無風でマイナス3度cほどなのに、耳が痛くなります。
 今日はやはり50年生近いナラの間伐を2本。一本目はやや曲がったコナラで、倒す方向を完全に間違ってしまった。見るからに難しそうだったのだけど、予定方向に倒れないのを見て、反対側に受け口を作ってやり直し、チェンソーをいれたら90度、右側に傾いてしまった…。えらい、はずかしい新米ヤマゴでした。ま、しかし、何事もマニュアルで片づくものなんてないんです。その非マニュアルが現実の証! Kusakari

自分を撮ったつもり。ハリギリ?のドアと空と林。


平成12年12月30日 土曜日 快晴 12:00 朝の室内は−10度c
待ちにまった休み。メチャ、うれしい!!
今年最後の作業を終える。ログの前のこぶのあったナラとキハダの伐採をして玉切り。ナラは、柵のバラ線などが食い込んで、時に出るこぶが、地上50cmと1mのところにあったので、この辺は山羊や羊などを林内に放していたのだろうと思います。
 年輪を数えると45〜50。やはり森林の調査簿にある昭和26年(1951年)伐採は正解のようです。
 50年。これは人生を計るスケールになる長さだ。わたしも49になって、残された時間というモノに少し思いをいたすことができるようになった。年の瀬らしい、いい日、いい感慨ではないか。掃除して、昼食をとり、帰ります。ではまた、来年。Kusakari

平成12年12月23日 くもり 11:30 風なし 積雪30cm
車体をすりながらたどり着いた小屋の入り口で、不覚にもはまり、ソライの畑島さんに引っ張ってもらった。厚真の斉藤さんに携帯でレスキューを頼もうかと思い始めた矢先に聞こえたブルの音。ラッキー!!小山でのアプローチを、ジープで何度も踏み固めてもらいました。これで当分また来れそう。忘年会の3連ちゃんが終了し、年末の休みを待つばかり。   kusakari



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