広報紙 Green Thumber 23号
2000年1月8日発行 (テキストのみ紹介:本紙はサンガーデンに掲示してあります)


おめでとう グリーンサマア・オブ・ザ・イヤア 1999

ベストは横井一二三さん、トップに関根幸子さん、田中紀子さん、佐々木健・美和子さん、、安堵城茂さん

 グリーンサムクラブは1994年から、花の庭づくりのモデルになる方たちを毎年グリーンサマアとして表彰してきましたが、1999年でグリーンサマアの総数は約60名になりました。

 1999年11月に行われた交流例会「花とワインの会」では、この方々の中から1999年、最も印象に残るグリーンサマアを「トップ・グリーンサマア・オブ・ザ・イヤー」として互選し、その中の最も得票の多かった方を「ベスト・グリーンサマア・オブ・ザ・イヤー」として讃えました。グリーンサムクラブが勝手に選ぶ苫小牧のベスト・ガーデナーに当たります。以下、5人のガーデナーをインタビューでご紹介します。

★ベスト・グリーンサマア・オブ・ザ・イヤー 
 Best Greenthumber of The Year

横井一二三さん 市内錦岡573−17

★トップ・グリーンサマア・オブ・ザ・イヤー
 Top Greenthumber of The Year

関根幸子さん 市内しらかば町3丁目10−7
田中紀子さん 市内柏木町2丁目10−5
佐々木健・美和子さん 市内柏木町2丁目10−2
安堵城茂さん 市内沼ノ端561−9  

■横井一二三さん(聞き手:進藤)
§ベストグリーンサマアおめでとうございます。横井さんの99年の庭づくりはどんな風だったのですか。
   今年は花の大変な時期に1ヶ月ほど入院を余儀なくされて、何とか夫に托しては見たものの不安は残っていました。でも退院してきて家中の花がもりもりになっているのを見て嬉しかったこと、そして猛暑の中、花の手入れに奮闘してくれた夫に感謝しました。ですから今回のこのべストガーデナーは夫のお陰と思いたいです。      
§花の庭とのおつきあいを聞かせて下さい。
 子供の頃から家の手伝いで草取りとかは良くしていました。結婚後もチューリップなどは良く植えて楽しみました。引越しのときなどは荷物よりも球根を忘れては大変と土を掘り起こしていましたね。現在の家に移り16年,少しずつ増やしたものですが年々大きくなって今は生き残りを考えて選択の時です。
§横井さんの日常の中で花の庭はどんな位置を占めているのですか。
  私にとって花は身体的疲労はあるもののそれに反して全面的に精神的に癒しを受けて
います。生活の上でのエネルギー源でしょう。
§横井さんの庭づくりの基本はどんなところにありますか。
  老後を考慮に入れ、ゆったりとした流れの中で花を見て歩けるよう工夫することでしょうか。たとえば車椅子でも廻れるようにとか途中に小さな憩いのベンチを置き『緑の応接間』という感じです。花づくりの過程で『自分で出来ることは出来るだけ自分で』と言うのが楽しめる基本です。種から育てて咲く最初の1輪は買って来た物にはない愛おしさがありますね。
§ご近所とのおつきあいもどんどん進んでますね。
   花好きな方とはやはり自然な形で交流ができますね。
§新しいシーズンのチャレンジを聞かせて下さい。
   道沿いのトレリスにハンギングだけでなく今年はクレマチスかバラを育てたいと思っています。プランとかチャレンジはまだまだ公表できない素敵なものがいっぱいあるんですよ。(笑い)


■関根幸子さん
●やはり関根さんのお庭にはしっかりとファンがいらっしゃいますね。
……ありがとうございます。「緑の中にある花」というイメージが共感を生むのかもしれませんね。「家の窓から見ても落ち着くね」って言われるんです。イボタの垣根の緑とその下の石の無機質部分をカバーする花のバランスに気をつけます。
●関根さんのパターンというものがとてもはっきりしてきました。ご自分ではどんなところが特徴だとお考えですか。
……飾りすぎないようになってきました。もともと緑が好きでしたから、まず緑を主役にして花を添えるという感じでしょうか。小さな鉢をたくさん使ったこともありましたが、段々少なくしてきました。花の飾りすぎが次第に「うるさい」ようになってきたんです。それから、頑張りすぎずにゆっくりやるのがモットーです。夏にタネを播いて秋に咲かせるようにして咲き終わるまで楽しみます。
●どんなものに日頃魅力を感じておられるのですか。
……「野の花に勝るものなし」です。食卓にもよく野の花を飾ります。緑と野の花のイメージが私の庭づくりの根底のところにあるようです。くつろぎのヒントもその辺にあるのかもしれませんね。

■安堵城茂さん
●安堵城さんはとても広い庭を、いわゆる「男手」で立派に管理して多くのファンもいます。花の庭づくりにいたった動機などを教えて下さい。
……以前鵡川に住んでいたときから、母が花一杯の庭を作っていました。だから花づくりは見よう見まねで入りました。現在の庭づくりを母から引き継いでまだ3,4年というところですが、きっかけになったのはフランスでみた花飾りでした。
●防風ネットがらしさを感じさせないデザインです。また広い庭の内と外、ケアは結構大変ですね。
……10年ぐらい前にここに家を建てたときには周りに家がなかったので、庭をネットで囲う必要がありました。でも防風ネットはカッコ悪いからヨーロッパで見たようなもっといいものをとイメージして自作しました。それが今のネットの塀です。毎年ペンキを塗る必要がありますが内側の庭にとってもプラスです。ケアの時間は、夏は朝5時から、出勤の7時前まで、そして仕事から帰ったあと。家を空けられませんね。いずれ自動灌水装置も、と考えてきましたがなかなかです。
●こうしたいとという好みのタイプはあるんですか。
……本の中のイメージですね。それから札幌の円山で、広い邸宅のブロック塀がとても上手に飾られていたのを見たのも印象的でした。ここへ来る前から母が使っていたルドベキア(2年草)を夏花のポイントに使っていますが、今市販のものとちょっと違うかもしれませんね。ご近所にもお分けしたりしています。2,3個のハンギングで始まったのですが今は120個位ですか。近所の方たちとのコミュニケーションも花を間にして結構増えました。


■田中紀子さん
○トップグリーンサマアおめでとうございます。
大勢の方の中から選ばれて本当に恐縮しています,そしてやはり嬉しいですよ。
○田中さんのガーデニングはどんなイメージからスタートしたのですか。
 以前住んでいた家が純和風でしたから新しい家は芝生のある洋風の庭を、と言う思いでレイアウトしました。僅か4年でこんなに花のあふれる家に出来るなんて予想を越えた嬉しさです。
○日頃の暮らしの中で花はどんな役割をしていますか。
 私のとって花は『自分自身との心の会話』です。その時間が安らぎと与えてくれ自分を満たしてくれます。
○いつも頭に描いておられるお庭のイメージというのはありますか。またそのためにどんなことをなさっていますか。
   いつも心掛けている庭づくりは、夫がリハビリしながらもゆったりと歩き、立ち止まり、腰をおろせる、そして自然に心も癒えるようなそんな『人にやさしい庭』でしょうか。その花の持っている美しさを損なうことのないようにはながら摘みは、ですから体力の限り徹底的にします。
○田中さん方のこの通りは苫小牧を代表する花通りになりましたね。
 花というひとつのテーマでこんなにも御近所と素敵なお付き合いが出来ることを発見できてとても嬉しいです。一軒だけでなく地域が一体となって花づくりをすることが訪れる方に強い印象を残し、また住む人にとっても『憩いの住宅空間』を象徴する場所になるわけですね。
○今シーズンはどんな夢をお持ちでしょう。
我が家のシンボルツリーが大きく育ち、そこに宿根草をメインとした花が季節を追って咲いていくこと。それと今年はクレマチスを取り入れたいと考えています。

■佐々木さん
○オール苫小牧のトップグリーンサマアに選ばれました。ご感想はいかがですか。
  今年の庭づくりは思う存分納得のいくまで 手入れをすることができ自分なりに満足の年だけに、99年のトップグリーンサマアに選ばれたことはその成果が認められたということでとてもうれしく思いました。
○お二人にとって花の庭はどんな存在ですか。
  わたしにとって庭の花達は自分の子供のような存在で、庭の花作りを一番中心において生活している感じです。今は主人よりバラのことが心配かな!!(となりで「俺もバラの方があなたより大事」と言ってます)
○日頃どんなことに気を配られていますか。
  特にこだわりはないですがどこの場所から見てもバラに囲われる空間の演出に気をつけます。
○いつの間にか苫小牧名物の花通りになりました。ご近所のおつきあいは?
  花の庭を始めて5年になりますが、ご近所のみなさんとってもきれいに庭作りをされるので、お互いの庭を見たり見せたりと、とても楽しくやっています。またとても勉強になりますよ。
○これからやってみたいプランがあったら教えて下さい。
  壁面や窓周りを飾るウォールガーデンや庭の一部にガゼボを立て、お茶を飲むスペースが欲しいですね。

広報紙「グリーンサマア」は、花のマチづくりを実践する園芸かわら版 in tomakomai!!
入手希望の方は、クラブ事務局:進藤みや子さんまで。mail adress: miyako88@cocoa.ocn.ne.jp