ペットも自然の代償だったというのですか?

NO.104
2019/05/04~

連休のさなか、ポカポカした西日を浴びながらソファに横になって、養老孟司の『猫も老人も、役立たずでけっこう』を、連休モードというべきでしょうか、ボケーっと、しかし、かなり楽しく読み進んでいました。家人がコミセンで借りてきた癒し系です。

と、突然、ペットは自然の代償機制みたいなものだという、氏独特の所見が目に飛び込む。いわく、「人間は本質的に、自然を求めるという性質を持っています。だからペットを飼う。動物って、自然そのものですから。・・・自然から遠ざかれば遠ざかるほど、自然への欲求がいや増す。それを満たしてくれる存在として、ペットが重宝される・・・」。

この表現を敷衍すれば、ペットのみならず人間の身体こそ、循環器と消化器と脳と免疫機能などがまるで制御された宇宙のような自然そのものであるけれども、ヒトは「自分の中の自然」を見放している、目を向けなくなってきた、ということになるのでしょう。

当方は、これと真逆みたいな生活をしていないか、とこの頃は思うのである。こちらはきわめて泥臭く、北海道の片田舎の、真正の自然にべったりということになるだろう。近年は暖房資源も林から頂いている。

こんな連休のさなか、庭先で令和時代最初の冬の薪を用意し片づけていると、「〇〇〇の証人」と名乗る初老の男女ふたりが顔を見せ、こんな会話になりました。

証人「聖書のお話をさせていただきたく参りました。」
小生「すみません、わたしは(仏教に近く、実家は曹洞宗なので)今、特に関心はないのですが。」
証人「そうでしたかあ(そうだよね、というようにあっさり。しかし、)・・・あれ薪ですか?薪ストーブをお使いなんですか?長いんですか?」
小生「はい、薪ストーブの薪です。つい2,3年前に思い立ってこれにしました。」
証人「これらは何の木なんですか?薪に向いている木というのがあるんですか?」
小生「ええ、ここにあるのはほとんどがナラの木です。単位重量当たりの熱量が高いんです。」
証人「で、どちらで材を調達されるんですか?高いんでしょう?」
小生「確かに、買えば高いものですが、わたしは冬、雑木林の間伐をしていて、それを運び出して薪にしています。安平町の遠浅と苫小牧の静川というあたりの林です。」
証人「わあ、理想的~。薪ストーブの暮らしって憧れですよね。」
小生「それが、そんなに楽ではないのです。いわば命がけで切り出し、手間暇かけて薪になるのです。」


というようにとても関心がおありのようで、話はまだ続きそうでしたがお互いはっと我に返り、お別れしました。

なるほど、社会の第一線から身を引こうとしている今、当方はいよいよ益々自然にのめり込み、できれば花鳥風月の世界へ情緒を全開にしていこうとしている。時間的にも経済的にも多少余裕が出てきた今、活動の資本となる身体のあちこちにガタが来ているという訳でした。


それも自然というところでしょう。

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サイン整備と林道の落ち枝、風倒木の片付け

2019/05/18 sat 曇りのち晴れ 19℃
inaba ohsawa kusa tomik & m = 5 persons

懸案の着手




来週の5月25日は、今年度の大事な活動のひとつである動画「苫東コモンズとはこれだ!」(仮称)制作のため、一年で最も美しい新緑の雑木林と、花盛りのハスカップ・サンクチュアリを、静止画、一般的な平面の動画とともにドローンの空中撮影を行う。

そのための重要なシーンとして、ちゃんとしたサインが立っているフットパスや林道の風景が欠かせない。もちろん、サインの字もはっきり判読できる状態が望ましい。ohsawa さんと kusa の2名がこれに当たって、午前と午後で主たるフットパスを一周した。

途中、フットパスに倒れた倒木を玉切りして道端に片付け、落ち枝を拾っていると結構な時間だ。それと将来木作業の中心となる大木をマーキングしていった。直径70cmを超えるハリギリ、コナラなどがまだある。





■新緑風景とサクラスミレとスドキ







それにしても雑木林の新緑は美しく、気持ちが高揚する。シカの試験地もmigitaさんのメンテで、バッテリーもしっかり機能し食害もない。ミラクルな落ち枝は多数。





大島山林は、国内最大の野生スミレ「サクラスミレ」が随所に咲いている。かなり上品である。サクラスミレは葉もプロポーションが良く、園芸種のビオラにかなり近い。一方、エゾタンポポもたくさん咲いている。しかし、広場とその近くの林道にはすでにセイヨウタンポポになっているから、このせめぎあいが始まっているのだろう。


北海道新聞の紹介記事

2019/05/18

5月14日の午後、自宅で取材を受け、16日の朝刊に、NPOの新刊「ハスカップとわたし」の紹介記事が出ました。が、「苫東開発が原因でハスカップの生息地が狭められ」「ハスカップは悲劇の主人公」という意味合いに書かれています。


わたしは、「農地の開拓、現苫の開発、住宅地開発などで徐々に狭められ、現在は苫東にだけ一大原生地が残った」「残された貴重な自生地の保全に知恵を絞ろう」「悲劇という発想から脱却しよう」という趣旨の発言をしたのですが、「開発と自然保護」という、いつも変わらぬ道新のシナリオにまとめられてしまいました。

真意が伝わっていなかったことを残念に思いつつ、当方の動きに注目してくれている関係者には、上記のような意味のことを一言、メールや口頭で申し開きをさせていただきました。(笑い



出版記念の会

2019/05/17 fri 曇り
abe-e inaba oyama ohsawa kusa kuri tomik & m takizawa migita wada nakatsu kodama = 13 persons

■各々のハスカップを語る


NPO苫東コモンズが3月末に上梓した「ハスカップとわたし」の出版を記念して、その財源ねん出に尽力した苫東ウッディーズと編集協力者を中心にした内輪の出版記念の会を開催。
夕方6時半から、表町の「熊谷」にて。

会では各参加者が持っているハスカップのエピソードも紹介し、終始、活発な懇親、意見交換のうちに終了。


休み休み、そして林道チェアリング

2019/05/15 wed  曇り 13℃
solo-work

無理しない山仕事の方法


盗難を誘発しないように玉切りした材はそのままにする。そのうち若干を、帰るときに車に積み込んだ。厚真のNPOの育林コンペにほだ木の回収業者が来ていたので挨拶。「持ってって、という並べ方はまずいですよね。相手はその気の業者、盗られる時は盗られる」みたいな話になった。対策はやはり運び出す直前まで整頓しないこと。



育林コンペのowner林で、今日の特別休暇の山仕事は、リタイヤ後の模擬練習みたいになった。腰の痛み(股関節と坐骨神経痛)をかばいつつ、不整脈を念頭に、そろりそろりと動き出す。だが、ついつい動いてしまう。昼飯も食べ損ねてしまった。

でもなんとなく手抜きの仕方はわかってきた。まずは「年寄、半日仕事」の精神だ。それに加え、長崎などで人気の、チェアリングを気取って、時々椅子を動かして休んだ。

イカルとヒヨドリの声を聴きながら、早春の雑木林でひとり、ボケーっとしているのは、なんとも素晴らしい時間だ。帰りには愛車プリウスの後部座席を倒して、玉切りした丸太約20個を載せると大分車体が沈んだ。腹を摺る心配があるので、テキトーにやめた。プリウスは林道走行には本当に向いていない。





新刊『ハスカップとわたし』の手応え

2019/05/14 快晴 

リリースから20日余り、お便りが続々




12日の日曜日、ハスカップ・サンクチュアリに行ってみました。やはり、まだ開花には早かったようですが、札幌の北大農場では満開が終わるころだとか。サンクチュアリのある現地は、遊水地事業の測量のためか、アクセス路が刈り払われ、風倒木も整理されています。

一方、サンクチュアリの看板は破損していたので脇にヨッコしました。そろそろ役目も終わったかな。サンクチュアリを横切るように堤防が築かれれば、勇払原野で最大のハスカップ老木が危ない。なんだか、わたしは、アイヌが聖地を侵されるような気分を想像しています。旅人に大事なものを邪険に踏みにじられるような。私はハスカップがたどりつつ持っているスティグマ(聖痕)のようなものに思いを馳せながら、再生を祈るだけ。移植されたり、無くなってから騒ぐ人もいるんだろうな。

それはともかく、新刊は、4月12日に札幌ほかの道内主な書店に配られました。並行して、4月上旬には会員や注文先に配布、苫東へは4月24日持ちこみ、同日の理事会で配布された模様。発売から20日ほどで約80冊を完売。寄贈は300冊ほど。

ここ数日、読者の感想などが続々とメールや手紙で届いています。送っても何の返事も反応もない、というのはよくありますが、その片方でしっかり読み込まれた方々も少なからずいて、それらの読後感を拝読すると胸が熱くなります。北大の花卉造園の学生・院生、道立総合研究機構の研究者の方々などと、道立と私立の図書館、北大図書館の北方資料室へも今日送付、取材でお世話になったNHKの公文さんにも。国会図書館へは中西出版から。

今日の午後、北海道新聞が自宅に取材に見えます。所用と配送雑事で年休をとっていてよかった~。


薪の宅配

2019/05/11 sat 快晴 13℃くらいか
abe兄&弟、inaba ohsawa kusa kuri tomik migita seki = 9 persons

薪会員2名に薪届ける




厚別のTさんと江別大麻のFさんに、おのおの午前と午後、薪2棚を配達。初期薪会員への特別配達で、年1回、2世帯が原則。積み込みに小一時間、積み下ろしに15分から30分を要し、片道70分掛かる。1世帯当たり正味4時間を要するのでいつも帰りは5時過ぎる。2往復すると260kmほどを走ることになる。2トントラックのロングだ。

当初は自分で運転していたがこの頃さすがに遠慮するようにして、数年前から運転ではプロ級の若いTさんが交代してくれ、彼が転勤後は昨年からabeさんが代役をしてくれる。わたしはセールス担当みたいに、積み下ろしと撮影、集金担当。しかし、11日は2軒目のFさんで精算をし損ねた。失格だ。Fさんはあす事務所に届けてくれることに相成った。



風は冷たかったが、春の陽気。わたしは特に、牧場風景、田園風景を満喫した。



遠足のような山仕事

2019/05/04 sat 15℃くらいか 
abe inaba ohsawa kuri kusa tomik & m migita seki = 9 persons

テントから広場へテーブルを移動する




いよいよ5月、コブシが咲き始め、サクラはピンク色。折からの陽気で、作業テントの自家製テーブル一式を早々に広場に移動した。

4月27日に搬入した丸太の玉切り、薪割り、薪積みはまだ延々と続きそうで、その主たる舞台である広場に拠点を移したことになる。青天井の日差しも気持ちが良い。11時に、アイスのおやつをとって春らしい好天を祝った。

午前、薪会員の江別のkawamuraさん夫妻が薪搬出のためレンタカーで来場。

■続々と薪が積みあがる



今日の作業員は玉切り3.5人、薪割り1人、薪積み5人。 女性陣2人も薪積みに励んで、ohsawaさんはマサカリで薪割り専門。

新たに積まれた今年の薪は木口がきれい。湿度の高い状態で放置などせず、割ってすぐ人力で積んだせいだ。ナラの割合も高い。これは、風で倒れたのがナラの大木(大島山林としては)が多かったせいである。

今年積んですでに崩壊したものも2,3あるけれども、何事もなかったように積みなおしてあり、今日の段階で作りかけも含めて6棚が見えるようになった。搬出後の丸太の並べ方、玉切りした丸太の置き方、割った薪の場所、これらを最も無駄のないように工程とレイアウトを提案してきたが、だいたい意図が通じてほぼその通りになりつつある。

わたしは先月柏原から運んだ一山を割るのにほぼ一日かかった。しかし、材はナラよりもヤチハンノキが多く、チェンソーはスルスルと入るから、火力はいまいちだろう。以前、たしか、少し割れにくかったような記憶がある。これでは割りが合わない。

連休前半の自宅の薪割りのせいか、以前の憩室炎のあたりに違和感がある。スノモのダイナモロープの牽引やマサカリなど、つい踏ん張ってしまう力仕事が憩室炎に良くない。一方、坐骨神経痛は依然として痛みが強く、朝、痛み止めを飲んで出た。このところ、血圧も高めで推移している。なんてこった。

また、薪を割ったら、アカエゾマツ、トドマツ、ハンノキ、クリなどが一か所に固まっている材を、積む前に各棚にテキトーに散らす必要がある。熱量を各棚でバランスさせるためである。商品の均質化だ。



「コブシが良く咲いているから、今年は豊作かな」。農家の86歳、migitaさんが呟いた。