雑木林だより 11

2001/JUL〜

いやあ、早いもんで夏本番に入った。春先、明るいさっぱりした雑木林は、
今はしかし、彼らが成長するのに一生懸命で、われら人間拒んでいるのでは
ないかというほどに、まさに一心不乱に成長している。         

そこでは人間の居場所がない。せいぜい、虫の居ない、薄暗いログハウスに
こもるか、風がある時、テラスにディレクターズデッキをおいて読書にふけ
る、ふりして昼寝する…。もちろん、ビールなどがあれば申し分ない。  



10月6日 土曜日 はれ 風つよし 


やあやあ、川嶋さん、早稲田くん、久しぶり〜!29日はすれ違いになりましたね。残念。
さて今日は予定通り薪づくりをフィニッシュ。径6cm以下の細いものはやめました。
もう十分だし、薪にするのに手間がかかる割りに危ない。労働効率もめちゃ悪いしね。キノコの温床にでも。
 キノコといえばダメモトで回ったカラマツ林(すぐ隣り)でボリボリの大群落を発見しゲット。一攫千金。
それがなんと林道わきに積んでおいた間伐の枝に出たもの。かごに半分とって、ワハハハハハ!
でも、こんなのも久々。  草苅

←窓辺に積み上がった。だが、この薪はしばらくは使わない方がいい。湿っていて重たい。ま、この上に寝かして乾燥しておいた「コニャック薪」をのせとけばいいのかな?
そうすれば、窓をあけてすぐとれる。そうだ、窓辺にコニャック薪をわかるようにおいておこう。



↑3年前の間伐の枝に出たボリボリ(ナラタケ)。ツタウルシが守ってた。右はクリタケまじりの収穫ボリボリ。虫のついていない、小粒のイイモノでした。もち、ウメエかった!

9月29日 その2

「お願い:雑木帳(ログのノート)はホームページへの書き込みのため
9/29 13:00 草苅が自宅に持ち帰り、来週の土曜日に持ち込みます。
来訪の方はこのペーパーにお名前とメッセージをお書き下さい」

← 若い友来たりて、コナラの卓に文(ふみ)あり。あな、うれしや。
(以下、そのペーパーへの書き込み内容)

●9月29日 15:00
草苅さん、お久しぶりです。今でも北大チームの川嶋です。先週の
北大チームの活動に出られなかったのが心残りで今日はわせだくんと
ふらっと遊びに来ました。ケアセンター横にうずたかく積まれた
薪にびっくり!働き者は誰でしょう!
ひさびさの雑木林、なんだかホッとします。やっぱりここはいいですね。
それではまたみんなで遊びに来ます。 川嶋亜希子
●本当に久しぶりに苫小牧に来てみました。草苅さんとは行き違いに
なったようで残念です。のんびりくつろげる森林はとてもいいですね。
また冬にゆっくり来ようと思います。 早稲田宏一 

9月29日 土曜日 はれ 外14度 12時45分

・玄関にあるたき付け用のカラマツの枝が少し増えていたので

「あ、誰かきたな」とわかる。入り口に新聞紙がしいてある。

むむ、さて。あ、そうか、北大チームだ、と思い出した。

・今日はキノコを探しに来たのだけど、ぱっとしない。

クリタケのほだ木の場所をみると、

たくさんのクリタケがまとめて捨ててある!やや乾燥している。

だれだ〜、こんな勿体ないことすんのは〜!?と思いつつほかの

残されたクリタケを取っていると、下手人登場。鵡川の

オバサン2人ずれ。先日とったのだけど食べられるかわからないので、

捨てちゃったのだとか。しかしさすがオバサンはしっかりしたもので、

ログハウスのドア越しにクリタケの写真を見つけ、「あれだな〜」と

目星はつけといたんだとさ。「ボリボリは一雨降ったら大量に出るだろう」

という見通し。



←さびしい収穫。それでも今晩の鍋には十分だ。おばさんたちにこの

かごをほめられた。そして、ここで何をしているのか、営林署の人か、

などなど聞かれ、ボランティアで林の手入れしてるんだと話す。

この辺は姉妹2人でよく来てるみたい。記念撮影をすれば良かったと

後悔。



・薪の補給についてアドバイス。3年ものの超高級(よく燃える)薪は、

今見えている薪の壁の裏にあります。ベランダの下にもぐって、新しい薪の壁のうらのヤツを

使って下さい。今日は、かなり薪をきった。来週で薪切りが終わり、薪割りと積み上げのみとなる。 草苅



9月24日 月曜日 はれのちくもり



●今日は昔の間伐木をあつめて小屋を造り(中途半端に)キムチ鍋をしました。

春に1回来て今日が2回目ですが、なごみます。日頃できないこと、ピックでギターを

ひいたりetc をして今日もよい一日になりました。うーん、文がへん。 北大チーム たかぎ



●今日はちゃんと仕事をした。

@林内にころがってた間伐木厚め

A@の木達を集めて保存しておく小屋づくり

BAの小屋のカバーとしてササをかぶせる(途中で力つきる)

C薪わり

皮ごとストーブの中にぶちこんだトウモロコシがめっちゃ、うまくて大満足な

お昼ご飯だった。栗も同様にやいてみたけど、頃合いがイマイチわからんくてこげるorなまだった。

うーん、アウトドアってむずかしい…。でもだからよいのね。これを書いてる間にリベンジの栗が

あきこ嬢によってストーブから出されたもよう。あきこ嬢が誰かにくいつきそうな笑顔を見せている。

どうやら今度は成功したらしい。わたしもたべようーっと。

今日の教訓。「鍋するときはみそ忘れるな」「栗焼くときは入れたの忘れるな」

北大M1 かげやま



●今日の北大チームは柏さん、高木まいちゃん、景山しょうこ、福井の4人でした。

本来ならもう3人ほどいるはずなのですが、風邪でダウン!!季節の変わり目です。お気をつけ下さい。

 久しぶりに作業に力が入り、雑木林cookingならぬ雑木林workingに汗を流しました。

これから本格的な冬がくる前に、材の蓄積を!と周囲に散在する材を集めました。

これから雪降る前に何回くらい来れるのかなあ…。楽しみ。 福井晶子





9月22日 土曜日 はれのちくもり、ときどき雨 中10度、外13度 12時半

・暗い林道に突入するとすぐ右手に赤いもの。コウライテンナンショウの実だった。もう、林の中は目立つ花も少なくなり、
ハリギリはいち早く落葉している。
・着くなり、まず小屋の周りを歩いてみた。ボリボリを3本見つけただけであとはキノコはみえない。
間伐したこの雑木林には、誰かがこまめに歩いた跡がはっきり残っている。
・室温10度というのは、大いばりで薪ストーブを焚いていい環境になったということだ。これをあてにして今日の昼は
美味しそうなカップ麺を用意してきた。合計350円ほどの昼飯に楽しみを見つける。薪をくべると、
乾燥してかるくなったそれらは実によく燃える。たちまち20度になった。
・風邪っぽいから、薪づくりで汗かいて薪ストーブのまえで昼寝していこう。
・秋が深まると、シジュウカラやシマエナガが群をつくって移動するのをよく見る。今日は先週より大きな群がやってきた。
梢に乗り移りながら何かをついばみながら南へ移動していく。楽しい、遠足のような風景。もちろん、声はにぎやかだ。  草苅


9月15日 土曜日 くもり 中18度 

先週は大雨などだったから2週間ぶり。ストーブをたいて、たまった紙屑などを処分、さすがに暑く、
窓を開け放つ。するとすかさずスズメバチが一匹入ってきた。
蛾の死骸を充電式の掃除機で片づけ。濡れて木口が黒くなった薪を何本か割る。ヒヨドリ、シジュウカラなどが
今日はうるさい。キノコはみえず。kusakari


9月1日(土曜日)はれ 中18度、外23度 12時
前日、帰宅後の遅い食事で晩酌をしたら酒が残ってしまった。だが、そんなときチェンソーを持つといつもすーっと
不快感がどこかへ行くような気がする。使い方によっては危険なチェンソーを扱うのだという緊張感がそうさせるのか。
そして、イアマフごしに快調なエンジン音をききながら
しばらく作業を進めて汗をかく頃、毒素がでたような感覚が生まれる。
 雨で濡れた薪は、しなやかによく割れる。蚊がいない。 草苅

8月25日(土曜日)くもり 午後3時 内外とも23度c

2週間ぶり。22日から23日にかけての台風11号のせいで、林道は気の枝や緑の葉が落ちている。林道は緑色だった。
で、着早々、ナタと鋸を腰に、手にはおおきな草かりカマをもって落ち枝の片づけと荒れた草花の刈り払いに出かける。
 クリタケが出始めた(左の写真)。ボリボリも発見。そして、淡々と薪を割る。割られた薪は淡々、着々と積まれる。日常的なリズムだ。

 ノミとげんのうをもってきた。これでミズナラの薪にフクロウを彫るのだ。テラスの上でじっくり彫り込んでいたら、
あちこちを蚊に刺された。かゆい、かゆい。だが、ミズナラの木目と当分遊べると思うと幸せだ。大工と彫刻家?の血が騒ぐ。
少し斜に構えたフクロウに見えればまずは大成功だ。(写真右)  Kusakari

8月11日 土曜日 はれ 
●福井
久しぶりに雑木林に来ました。緑がうっそうとして、冬ばかり見ていたわたしはなんだか新鮮でした。
北大チームの林はとてつもなくうっそうとしており、以前創った道やオブジェも跡形もなし。
柏さんと二人でササ刈りとプロムナードつくりに精を出しました。
 また、手入れしにこなければと痛感。お昼は柏さんの手作りピザを賞味!!ピザ生地をつくって来ちゃう柏さんて、
すてき!!と感謝しながら、これから昼寝します。オヤスミナサイ。 
●12:50 草苅
お盆とは別に関係はないのだけど、小屋周りの刈りはらいにやってきた。
林道に落ちている枝を拾い、覆い被さっている灌木や草をさりげなく刈っておく。ひとけをそれとなくにおわせるように。
林道は涼しく、蚊もいない(写真左下)。私は草を刈ったあと、やおらチェンソーの目立て(写真右下)。薪切りは砂をかむのですぐ切れなくなる。

いつころか、だれかが家庭の廃材を運んできた人がいて、薪を積んだ山に不格好な感じになっていた。家の方はきれいになりリサイクルの気分になろうが、
こちらの方はちょっと困るんですねえ(笑い)。わたしの仕事が増えるだけ。腐りかけた廃材の薪づくりは決して楽しくないし、
チェンソーは使えないしイレギュラーな作業になる。もってきてくれるなら、薪のサイズにしてから燃やすだけにして積んでいって欲しいなあ。
そこでまあ、今日は使えるものを小屋の床に入れ、残りは焼却。



 いいだけ燃えた頃の午前10時、北大の福井さんと柏さんがやってきて、今日のお昼はピザだという。ようし、オキは十分だぞお、と渡りに舟。


薪割りしてるところへ、やってきた柏さん、福井さん(写真左)。帰省していたり、ドタキャンなどで今日のメンバーはは二人になったとか。

 彼らは北大チームの現場に。わたしは猛暑の中、淡々と薪をきった。汗1リットル。
一仕事終えて12時ころ、二人は戻ってきて、男性の柏さんが自分でつくってきたピザの生地を手際よくのばして、一時間暖めたカマへ(写真左下)。すっごくぜいたくなピザ!!そして、4分半でできあがり(写真右下)。久々の薪ピザは味濃厚、メチャうまかった。ごちそうさんでした。  kusakari




8月5日 日曜日 はれ 外23度C 中18度C

・ようやく昨日から晴れ間が見えだした。7月は中旬からずっと低温と曇り&雨だったから、これからやっと夏。それにしても快適な温度、
湿度。風がたまに吹いて、鳥が鳴かず蛙が鳴いている。たまたま昨日のグレイのコンサートにきた本州人が、
北海道ってこんなに快適なのお??とインタビューで絶賛してたのはオモシロカッタ。そうなんです。こんなもんなんですよね
、いつも、蒸し風呂みたいな気候には住めませんよ!、とな具合でもっと言えればいいんだけど。
・大きな薪を割ろうとして苦戦した。直径25CMを越えるナラはほんと、割りにくい。びくともしない感じだ。
小物をたくさん割りながら、難物を数個片づけただけですっかり時間をとられた。小屋の裏にも薪置き場を新設した。
・埋土種子の発芽を見るために刈りはらいと落ち葉めくりをした箇所にヒロハトンボソウがたくさん咲いてきた。
・蚊がいない夏の林は実に気持ちよい。今週末は夏休みなので、鎌で今年3回目の刈り払いをしよう。 KUSAKARI


7月28日 土曜日 霧雨 外21度、室内18度

8時頃到着する頃は霧雨で、かつログの室内は18度。これはちょっと寒いな、とつぶやいて薪ストーブを点火。
横になるとなんとも心地よい脱力感。「ああ、こんなに我が身は疲れてているのか」と自分をいたわって、そのままウタウタ、
眠るでもなく小一時間をすごす。背中がぬくい。
 しかし、生来の貧乏性からかやっぱり体を動かそうと起きあがる…(ダラダラ)…。残しておいた丸太を玉切り、薪を割る。
今月号のグリーンパワーで田渕義雄氏が、薪割りは孤独な仕事でこの労働にはメディテーションが必要だと書いている。
次々と沸いてくる雑念を薪と一緒に割る…。さすが、森の中でナチュラルな生活を続けている彼の着眼は通じるものが多い。
彼の「フライフィッシング教書」も良かったが、あれは日本のFFの名著だというではないか。Kusakari

7月21日 土曜日 午後3時半 くもり 内外ともに21度c

家内とゆにガーデンを見に行った帰りに立ち寄る。林はますます鬱蒼としてやはり成長に専心の様子。
せめてこちらは涼しいログの中で、本でも読みふけるのが得策。(^_-)
今日はひさびさにつたもり山林に寄って林道を巡る予定。Kusakari
(追記:林道一周コースは枝がかぶさり乗用車の通行は気が進まなかったので、引き返す。)

7月15日 日曜日 くもり時々晴れ 11時半 外の気温25度 風なしむんむん

間伐したところ、しないところの植生調べ5回目。そろそろ修了へ。今日は濱田智子さんらのおこもり広場、孫田さんらの札幌雑木林ファンクラブ、そして苫東森林愛護組合の3カ所、延べ600mを一気に片づける。雨がふり、遠くで雷の音も聞こえる中の割と手早い作業。やはり40種から50種の植物が見つかるものの、間伐・非間伐はササのカバー率に一番顕著に出るみたい。
ちなみに、今日の最後のゾーンの出現種を参考のため記しておこう。ほかの場所も3分の2ほどは共通。ミヤコザサ、ヤマブドウ、チョウセンゴミシ、オオアワダチソウ、オオバコ、エゾヨモギ、ヌスビトハギ、アキタブキ、アカツメクサ、アキカラマツ、シダsp1,2、ウシハコベ、ヤブジラミ、ミヤマトウバナ、ミヤマカタバミ、ツタウルシ、ヒメシロネ、トウダイグサ、ミツバツチグリ、キツネノボタン、シロツメクサ、オオマツヨイグサ、エゾヤマハギ、コナラ、ミズナラ、ヒメジオン、イネ科sp1,2,3、フウロソウsp、タラノキ、イヌエンジュ、イヌタデ、アカザ、エゾノヨツバムグラ、ヤマグワ、、イタヤカエデ、ヒヨドリバナ、ガマズミ、ウシコロシ、ホウノキ、キウルシ、ハエドクソウ、ミヤマザクラ、ユキザサ、コシアブラ。合計47。

写真右: 7月の林と、暑い作業から帰ったワタシの晴れ姿?


← 昨年伐採されたミズナラから萌芽した枝の葉っぱ。大きいのはA4サイズ。大きすぎてカシワみたいだ。萌芽のエネルギーに満ちた今こそ、むんむんの萌芽林を歩いてみないか〜、と声をかけても無理かなあ??













 小屋の周りのオオバコなどを作業終えてから黙々と刈る。すぐ汗が吹き出てくるが汗びっしょりのシャツも、ま、サウナだと思えば気持ちいいか。伐採後の萌芽をまた見に行くと、元気モリモリで盛り上がっている。こんなムシムシの日はきっと植物達のこのむところだろうことが肌で感じる。
 さすがにこんな暑い日は誰も来ない。苫小牧はお祭りで、ハスカップ(勇払原野名物のベリー)採りも今がピーク。それでもアオジとイカルが美声を聞かせてくれる。Kusakari

← 薪はもう充分あると思うけど、仕事に疲れたときのストレス解消のために用意しとりまっせ。ストレッサーの経営者や上司を思い起こしてまさかりを振り下ろすのもヨシ、無念無想、もちろんグー。
                 




7月7日 土曜日 10時半から1時半 外は19度

植生調べの4日目、今日から育林コンペのゾーンへ。まず苫小牧レクリエーション協会のエリア。間伐ゾーンは明るいけれど、その周りを手入れが待たれる暗い林が囲んでいます。明るい林が暗いなにかに侵略されていくような、そんな構図。手入れした範囲がとてもちっぽけに見えてはずかしい。
 ついでに線下地の萌芽をみて歩きました。発見です。伐採のあとの萌芽は、とても快調でむくむくと伸びており、その元気の良さは再生と復元のエネルギーに満ちあふれていますが、あれから元気が伝わってこないだろうか。そんなセラピーがあってもいいのではないか。元気があまって、A4サイズ位もあるミズナラの葉を見つけた。
 この冬間伐した林で枝先をみていると、空間が開けているところは枝先に新緑が伸びているが、隣の木とふれあう=つまり混んでいるところは新緑が見られない…。空間の取り合いを絵に描いたような風景に出会った。 Kusakari




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