川づきあいは自然の入り口

樽前山の麓にて
2006/july〜








小さなフライにサケがかかる 10月9日(月) はれ

飛生川はひやりと冷たい感じがした。嵐の後の割りに増水していない。いつもより5cm
ほどあるだろうか。食いがわるい。なにかシビアな出方で、グリズリーもエルクヘアも嫌
われている感じ。アントもだめ。ウェットフライをひいたり流したりしてみると、銀鱗を
輝かせて12cmほどが飛びついた。水面下の何かを食しているようだ。

ウヨロに行ってみる。先週と同じ場所で、流れの強い中をねらう。しかし音沙汰はない。
小さなライズはあるが咥えない。そうしてポイントをていねいに探りながら上っていくと、
突然根がかり。んん?動く。どうやらサケが咥えたようだ。スレかとも思ったが、動くと
まっすぐ鼻先に向き合う。のったりと動く。6Xのティペットはやがて切れた。





果てる鮭とともに 10月1日(日) はれ 水温14℃

1時間ほどフライロッドを振った。 

鮭の遡上の始まりで、浅瀬にはカップリングする鮭たちが 並び、いさかい、追い追われ、
ジャンプし、こっちはかれ らが経てきた北洋の海や、母川を見つけたいきさつなど、 
静かに思いをはせる。大型のサーモンは、スピリチャル 
…。 


もうとつとめを終えた鮭はあるところでは干からび、また 岸辺でカビをまとって息絶え
ている姿などが、あちこちに 。輪廻転生。合掌。 

鮭にたまりをとられ、ヤマメのフライへの食いはかんばしくないが、それでも思いがけ
ない流れからいい形のヤマメがひとつだけヒット。休日のひととき、わたしには それで
十分。














飛生川に行ってみる    9月17日(日) はれ

いつも同じところではフライの感動が鈍る。かといって、遠出する時間もない。段々、そ
の気力さえ薄れてきた。家族の送迎をしてからずるずると時間は削られ、ちょいの間しか
残らない。そこで今日は「ちょっとじっくりしてくるよ」と家内に。飛生川に入って奥ま
で歩くことにした。

それにしてもきれいな川だ。水温が低いが、小さなヤマメが追いかけてくる。大きな枝が
川面にささった場所で、大き目の魚がきらりと反転してフライを咥えにきたのに、左手甲
に蚊が食いついて変な動きをしたためにばらしてしまった。もうひとつは、落ち枝に絡め
てばらしてしまった。

水温13℃。とても冷たい。ウェーダーの左ひざに穴が空いたようで、濡れ始めた。好きな
流れでグリズリーを流してみると、15cmと13cmが出た。これで十分。
沢の中にここだけのカエデの紅葉



春から少しは大きくなったのか



川底は砂
グリズリーに高ヒット    8月27日(日)はれ&猛暑

竹浦に用事があって、帰り道に飛生川に行ってみた。広場で餌釣りの方に会って話を聞く
と、さっぱりだ、上流の方がいい、という。でも、餌とフライは結構違うから、わたしは
結局、ここにした。

茶色のカディス(トビケラのフライ)で10cmあまりのヤマメをようやくかけた後、グ
レイのグリズリーパラシュートに変えたらワンキャスト・ワンヒットとなった。掌サイズ
を5本釣ってやめた。

広場はどうもいつ来てもイヤシロチのような気持ちよさがある。手入れされていることで、
職員の祈りのようなものがそうさせているのだろうか。大木とハーブ園。こういった組み
合わせが統合しているのかも。
ヤチダモとハリギリのの大木がある




川の風景が素敵だ

こんなサイズが多い
バンブーで10cm山女      8月6日(日)はれ

久々にウヨロ川へ。一番奥まで車で行ってから1時間。シンコヤマメはなかなかてこずる
が、むしろ、遊びとしてはそのほうが好都合。きれいな水と深み、ポイントが連続して各々
にヤマメがいる。一度、しくじると2度と出ない。結構もまれているのだ。
対岸に咲くサビタ



大川の魅力と悲劇             7月14日(金) 白老川

登別温泉の森林のフットパスを歩くために、夏休みをとった。その足で川に立ち寄り、家
内は白老町のプールへデポ。砂利採り場の裏にいってみる。鶏糞の匂いがするが、久々の
白老川だからまず。#12のカディスを本流脇に流すと、ドボンという大きな音をたてて
いいかたのものが出た。が、針がかりせず。小さいのが一つ出たがくわず。本流は流れも
複雑で釣りにくいが、大きな物は絶対残るはず。さて、どう釣るか。

    




シーズン初めに手ごたえあり              7月4日(日)

朝、原稿を書いて小さな庭の芝を刈り、みっつのコンテナに花の苗を植え、家内が もらった南瓜を植えた。そして雑草のケア。ふう。午後のフライのためにいくつか 片づけるべきバリアがある。日常にフライをはめこむとこうなる。
この時期、シンコが多くてなかなかくわえないものだ。フックを小さくするのは ひとつの対応だが、今度は針の穴(アイ)に糸が通らない。だから、やや無様だけど、 10番ほどのフライを結び#2のロッドで川に入った。 で、ワンキャスト・ワンヒット。しかし、しくじると、もう出ない。そうやって、 水際の本流をじっくり攻めてみた。いくつかかろうじてフックオンする。ウブな感じ。 じりじり上がっていよいよ流れの核心部に近づいた。ていねいにプレゼンすると、 いきなりくわえて沈み込んだ。でかい。この時期、わたしは期待していないのだが、 15cm超のいい形のヤマメだった。久々の興奮。来て良かったと、カメラにおさめて 即リリース。この間、7,8秒。 一緒に来て車で寝ていた家内が柵の上から声をかけてきた。もう十分だったわたしは 土手に上がるべく川をこいだら意外と深い。しかも、かけ上がりが急で滑って腹這いに なってしまった。上半身ずぶぬれ。首に下げたデジカメは生活防水のケースに入って いたから大丈夫。 おお、また無様な格好になる。ヒットするときは気をつけねば。家内にはおもいきり 笑われた。着替えて、もうひとつの川に季節はじめの挨拶にいく。 大雨で岸がえぐられ、倒木が発生していた。なにか、興ざめの感がしたら、やはり シンコの数も少ない。
    

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