山仕事スタイルは移ろう

NO.113
2021/01/09~

腰(股関節と腰椎)の状態が思わしくないので、年末の山の神を参拝した日に、力仕事の完全離脱を、出席したメンバーにお伝えした。カッコ良くリタイヤ宣言などという人もいるが、わたしにとっては残念極まりない痛恨の決意でもあり、雑な一言で言えば山仕事の前線を担う一人としてはポンコツになったという告白と同じだ。

さらに、これからは兵站(へいたん=戦地の供給)というバックアップに専念するということでもある。そしてプレイングマネージャーの役を、プレイを捨て組織運営のマネージングと小間使いに絞る、とほぼ同義である。ぽかりと穴が開いた気分。

そう考える過程で、地味な森づくりに関わるメンバーの仕事のスタイルも、もっとイージーなものに変えたらどうか、という気持ちがまた強くなった。里山と林に良かれとばかり、あまりに律義に働いてきたことをセーブし、昨年試したようにもう少し「雑木林を楽しむこと」に時間をさこう、そうすることが世代ごとに活躍の場を提供し、世代交代を容易にし、結果的に継続に繋がりやすいと思うのだ。

ただ、コモンズという仕組みがやや複雑であるのと同様、今でもゆる~い作業ルールをうたってきた環境保全活動を、だらけずに、自律的に、かつ仲良く自然に進めていくというのは、実は結構むずかしいことである、ということも、わたしたちオジサン、オバサンたちは、すでによ~く知っている。

しかしながら、山仕事のスタイルは、その時々の状況に合わせ、時々変化せざるを得ないのも当たり前のことであり、それが自然の中で動く人々の、自然風の働き方改革にあたる。個人的な雑木林、晴林雨読生活などは、だから変幻自在、勝手気ままだ。そこにまた小さな幸せがある。



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牽引器具「マーベル・プラロック」を試す

2021/01/23 sat 晴れ 0℃くらい
bae-e urabe oyama kai kawamura kuri kusa nakamura tomik migita + kawai = 11 persons

■かかり木をマーベル・プラロックで牽引

山仕事は面倒で危険も伴うものである。その中でも、込んだ林のかかり木は時間がかかり、時には危険も多い。そこで、一般にはかかり木を簡単に処理する方法として、チルホールなど牽引する器具が用いられている。苫東コモンズではこれらを使ってこなかった。いや、見合わせてきた。

先日abe プロからかかり木処理用の「マーベル・プラロック」を寄贈していただいたので、先週そのままにしていたかかり木につけてみた。

ストッパーの扱いがうまくいかない。チルホールのような歯車のラチェット音がない。方向を変えても牽引で枝を引き下ろすことができず、なんとなく仕組みがわかったものの、いまひとつ不完全燃焼のまま散会。午後、反対方向から牽引して辛うじてかかり木の処理は終了できた。

次回は問題なくできるだろう。もうひとつカラビナを用意し、滑車を使った方がいいかもしれない。2トンの牽引力を持つ器具だから、使いこなせば、スノモの後ろの荷台に常備し、機動性を発揮できるかもしれない。

ちなみに、チルホールなどを使わないで来た理由は、正直、面倒くさいのだ。
これに代わるものとして、abeプロもわたしも「大とび」でこなしてきた。今日も、けん引のデモ研修のあと、nakamu さんが、かかり木を大とびで処理した。ズルズル、一歩一歩、約7mほどずらして完了。10分ほどを要した。(下の写真)



■ツル切りとマイチェンソー・デビュー

ura さんがマイチェンソーを新調した。STIHL社のMS201C 。バーの長さは40cm(いや45だったか)。何本か伐倒作業をしたあと、人の嫌がる、写真のようなツルの藪に挑戦してくれた。夕方には肩の筋肉が相当に疲れたと言っていた。

また今日は若いKさんがご家族連れで体験作業にやって来た。午前中、kuri ちゃんが簡単にチェンソーワークを伝授し、わたしは合間に苫東コモンズのフィールドと、概念、保育と薪の関係、それと育林コンペなどについて、細切れながら話した。フライの愛好家なので、共通の話題に花が咲いた。


作業テントに浸水

2021/01/16 sat 曇り 風強し プラス5℃
abe-e urabe oyama kai kawa kusa miya nakam tomik&m migita wada = 12 persons

■テントが水浸し


もうすぐ大寒に入るところで、よくある暖気がきて、朝いちばん、作業テントの床が3か所、水びたし状態を発見。それがお昼過ぎには写真のように水が増えた。メンバーの現状分析は、土壌が凍結し盛り上がり、テント周りの溶けた水が、幾分低いテントに浸水したとのこと。

スコップでテントの裾の雪を掘ってみたがその下は氷が厚くなんとも処置しがたい。明日以降の寒波で再び凍るので浸水は止まるが、3月にはまた床上浸水を覚悟する必要があるかもしれない。テント敷設作業の監督migitaさんと、春まで待つしかないと判断。

oyama さんらは、保管している刈り払い機と燃料置き場を浸水から守るべく、上の写真のように早々にかさ上げ作業を進める。

なお、上からの水の落下も半端でなく、テーブルやいすはかなり濡れてしまったので、南半分もやはりビニールシートで覆うこととなった。これはwada さん、tomik&m さんの段取りでスムーズに朝一番に手掛けられた。

■本格始動か



なんとなく、今年の山仕事は今日からが本番の気分。風が強くて枝の落下に注意しながら、作業が進んだ。今日から、nakamura エリアから私が完全に退き、urabeさんが入る。

現場ではクサビを使った作業が行われていたが、伐倒方向に無理があり、クサビを使い果たして(写真左)やり直しを余儀なくされた。最初はよくある話でもある。それでもカラマツ(右)はクサビ2枚を駆使した伐倒が行われ、切り株がその履歴を示していた。

wada さんは先週から薪小屋裏に現場を移動し、午後から掛かり木になりそうなシラカバを、ほぼ思い通りの方向に倒した。枝まで利用すれば、これだけで1立法近い。

団地と隣接しているoyama さんのエリアはついこの前まで、ツルの絡まる猛烈な藪だったが、右下の写真のように、すっかり見違えった。これは風景を創る醍醐味と言える。角のコナラの大木は、ひょっとして苫東の最北端の記念すべき実生のコナラで、春には子供たちを呼んで木登りの場として教え、「林との付き合いの入口」を企画していきたいと二人で話し合った。

■差し入れをいただく

新年早々に、町内のnomura 先生夫妻から、甘酒4リットルとふかしイモを5,6本分頂いた。ご夫妻は、大島山林を最も頻度多く歩く方で、かつ山林保育の善き理解者の一人である。毎年、こうして差し入れをしていただいてきた。町内会と大島山林利用の将来にも、最も心を砕いてくれるおひとり。






■林内の倒木をマップに落とす

今日から、重いチェンソーを持たないことにしたものの、スチール社のMS150という軽いものを短時間ならやれそうなので、スノモの後ろに常備し、メンバーの応急処置をしたり、林内に残された上の写真のような倒木と枯損木を、雪に埋もれるように片づけて歩く。


また、スノモでフットパス沿いを巡って、薪に使えそうな風倒木をチェックし、miya さんがくれたオリエンテーリング用のマップに所在をプロットした。2月の適当な時期を見計らって、伐倒と玉切りをしておきたい。

■シカはナラの萌芽枝を食べていない
シカの食害試験地を見てみると、シカの足跡は見えるがシュート(伸長枝)を食べていない。食害は今のところ、なさそうだが、油断はできない。


仕事はじめ

2021/01/09 sat 晴れ -6℃
urabe oyama kai kusa kuri nakam-f&s tomi-k&m migita wada seki = 12 persons

■とうとう雪が積もって




木曜日の午後あたりから、寒波が押し寄せ、とうとう胆振東部にも雪が降った。胆振東部とは言っても自宅の苫小牧豊川はわずか1cmほどで除雪も不要だったが、大島山林のあたりには札幌から南東に伸びた雪雲がしっかり雪を降らせて、30cm弱の初冠雪となった。

これを受けて、会員のmigitaさんが早々にトラクターで予定通りのエリアを除雪してくれたので、仕事始めもすんなりとスタートした。仕事を始める前には、バッテリーが上がっていたスノーモービルをダイナモのコードを交代で回し、10分ほどして始動し車庫から出て、ほどなくセルモーターも難なく回るようになった。

ただ、テント内には、結露した水分が大きな氷の塊となり、2重にしたビニールシートの接着テープを簡単にはがして、見るも無残な光景になっていた。wadaさんらがこれを早々に応急処置して復元、強化。こういう簡易なものはこうして当座をしのげるから、いい。

wadaさん(上右)は、イタヤの掛かり木を見事クリア。



ドクター kai さん(左上)は今日も病院の回診後に合流、林縁のハリギリを片づけた後、内部に取り掛かり、数少ないナラを処理していた。

nakamura ゾーンには、コモンズ現場のオリエンテーリングとクサビを使った安全伐倒のパターンをごく簡単に研修(講師は不肖、わたしめだからアテにならず)を受けた新人ura さんが次回から本格合流の予定(右上)。ここはこの新人3人体制で再スタート。oyama kuri migita seki の4名はいつも通り精力的に正月始動。。

■コモンズ流の働き方改革

こうやって見ると、いつの間にか、薪やほだ木など、材の利活用も積極的なメンバーが集まっている格好になってきた。が、保育予定エリアの発生材は先細りの見込みだ。これはアメーバ的にダンリョク的に対応しよう。

また、従来の研修や簡単な調査に加え、今シーズンからは山菜やレクにももっと積極的に取り入れるから、場の雰囲気は、山仕事から、「楽しい恵み享受」にもう一歩移行する予定。日頃から、メンバーと立ち話したり、テントで歓談したり、メールでやり取りした内容を反映しながら、最大公約数的なプランが固まっていく。

このような「享受」は設立当初のように、「(苫東)コモンズ休暇」と呼ぶことにしたい。昨年はすでにその予行演習みたいに、コシアブラ採り、ワラビ採り、ボウフウ採りにそれぞれ丸々半日を費やし、ハスカップは丸一日、さらに秋はボリボリ採集に半日を投入したから、あれを計画的に粛々とやる、ということになる。アイヌネギは厚真へ足を延ばし、スドキ、ミツバ他はここで。希望者はサンショウ採りも。沢筋には昔はセリがあったような気がするが、はたしてどうか。

あ、里山、原野、雑木林の遊びは膨らむばかり。楽しい余談はまことに際限がない。(-_-;)



tomi-k&m さんらはマイペースでナラが主体の間伐を進行中で、3時過ぎに上がって(左上)、テントに向かう。今日も12人が、極寒のなか、着々と仕事がはかどり、夕方のテントは、kai ドクターが懸念する「密」状態になりながら歓談してしまったが、4時、薄暗くなりかけたころに散会。

*午後、高速の爆音を蹴散らしてスポーツ用スノーモービルが子供二人を乗せ薪ヤードと間伐地の間を数回疾駆した。極めて危ない(そして、うるさく迷惑)ので、走行を止めて、管理者の立場から、もう立ち入らないよう申し入れ、先方の地元住民も渋々そうだったが素直に了解した。