忙しくてフライどころではない、そんなときこそ!


フライの時間は、さらに、ますますとりにくくなった、と
去年も書いたけれど、状況はもっと進んできた。

しかし、内奥では「そんなときこそ」という声が
大きくなりつつある。

それにフライフィッシングは母なる自然との対話、
大地の気をいただくための祭りだ。
だからのべつというわけには行かないが、
晴れがましく、大事に、丹精込めて…


熊石、リベンジならず

2016/03/20 sun〜3/21 mon

昨年はちょっと遅かったか、との反省で、今年はかねてサケ稚魚が川から降りてくるだろうという思い込みのスタンダードに合わせてみた。

■3/20
北大のY教授の退官記念の頃合いも良く、そちらの方はちょうどいい時期のはずだったが、地元のアングラーや漁師に聞いてみると今年は「さっぱり」。去年もさっぱりよくなかったという。どうしたのだろう。スレテいない春のアメマス・フィッシングには最適だったのに。昨今の熊石はサクラマスが特に有名になって、アングラーはサクラマス用に大きなネットを背中にしていた。

20日は9時半に苫小牧を出て、昼食に一時間を使って1時半に「見市旅館」に到着。正味3時間、200km。教授とここで落ち合ってから、熊石は鮎川海岸に行ってみる。アゲインストの風が強く、フライならちょっと無理があるので、町の漁港わきの岩場で時間をつぶす。アングラーに聞いてもどうも誰もヒットしていない。
わたしはあきらめが早く、漁港岩場の後半はノリ採りにいそしむ



 
朝食(右)はフノリの味噌汁など

5時半に旅館にもどり6時半から大部屋で小さな宴。持ちこみOKなので、ビールはクラシックの500mlを3つ、赤ワインを一本。アワビはナマの刺身が二つ、焼きが二つ、このほか炊き込みご飯にも1枚丸ごと入っていたから合計5枚を食した。このほか、ウニ鍋とヤリイカの塩辛など、酒に合う品々を堪能。部屋に戻って白ワインをさらに半分。10時就寝。

3/21
5時半起床、6時に鮎川海岸荷たった。合計で10人弱がすでに浜辺に立っていた。風は弱い出し風だったが、間もなく北北西に変わり、30分後には大きな波が洗う様相になった。7時、わたしはロッドをルーロッドpalmsに替えて40gのジグを投げた。6投目あたりに、ヒットがあり、波打ち際でばらした。

 

8時に旅館戻りお風呂で体を温め、8時半に朝食、9時半に散会。




久々の熊石、しばらくぶりのツーハンド

2015/04/12--13


せっかく日本海に近い黒松内に行くのだから、久々に早春の海のアメマスを狙ってみようと考え、13日の月曜日は休みをとった。黒松内からアメマスのメッカ島牧はすぐだけれど、島牧のアメマスは一冬大勢のアングラーにもまれてすっかり擦れているのが常だから、熊石の鮎川海岸に足を延ばした。昨夕は暗くなるまでの1時間を岩場で、今朝は5時から7時過ぎまでの2時間余りを砂浜で、ダブルハンドロッドを振った。フライはサケ稚魚とヨコ海老もどき。この歳になるとダブルを振り続けるのは2時間がいいところだ。帰ろうかなと思った頃、鈍い当たりがあって、それはアメマスでもサクラマスでもなく、残念、ホッケだった。でもけなげにお付き合いしてくれた大きめのホッケちゃんには感謝、そして即リリース。周りにいた若い6人のルアーマンは誰も釣れていなかった。

 

浜辺に打ち上げられているのは海藻とブナの葉っぱ。山から大量に流れ落ちる葉っぱが分解されて磯焼けが防止されるのではないかとわたしは密かに考えている。



余市の樋口邸でまず久々の邂逅を喜び早速デバイスのフライ(写真中央)を前に。

#3のセイジでヤマメ狙う高橋さん。

わたしは#3のバンブーで

高橋さんに水面直下のフライをねだる

下は樋口さんのフライケース。もらうの忘れた。(笑い)




合計370歳のフライフィッシャー6人集う@余市川
2012/06/22 fri-23 sat  霧雨時々くもり 13℃から6℃

古いフライフィッシング(FF)仲間6人が余市に集い、夜は仁木の橋の下で一献、いつものように車に寝ました。さすがの凄腕もみなさん還暦を過ぎて、一病息災の世界にいますが、老いて意気軒昂。6人で合計370歳、キャップにセットする拡大鏡の話題になったり、いかに自分が老いたかを冗談交じりで披露したりしますが、さすがにその道の手錬たち、武勇伝のそのころのことは実にしっかりご存知で、フライのマテリアルの名前がすらすら出る。さすがです。各々の還暦後をしっかり生きていらっしゃる。
  
左から津原さん、高橋さん、樋口さん。川は深い緑であった

余市川の河口から数キロの地点で先着はえさ釣りの人ひとり。ウグイ、ヤマメ、アメマス、ニジマスがいて、ときにサクラマス。もちろん秋はアキアジが遡上し、上流では鮎も釣る。わたしは3番のバンブーと#6、そして#のツーハンドをもってあちこち探りましたが、ヤマメのシンコのみ。古いつわもの達も大同小異の成果でした。どうせ、久々の懇親が集いの半分の目的だから、もう釣果に一喜一憂はしないけれど、ちょっと寂しかったかもしれない。

 
橋の下の宴は、桁にツバメの巣があるので焚き火は控えて、ろうそくで。

余市川は今、ニセアカシアが満開で、おかげで川沿いがいかにアカシアに侵入されているがよくわかった。裏返すと川沿いには見るべき林がない。インベーダーなどと敵視するつもりはないけれど、郷土色性を全く残さなかった河川整備は、地域資源、地域遺産としてまずかったのではないか。ダムがない名川のひとつであればこそ、ちょっともったいない気がします。
 
美しいといえば美しい。が、どうもね。

ウェーダーを脱ぐ前に上流の頭首工に行って見ましたが、魚影はゼロ。で、地味に得意の記念撮影。








釣り仲間の追悼 @島牧村横滝トンネル周辺
2012/05/03-04
 雨、強風、15℃

このページは「遠征」のタイトルをつけているが、もう遠征などというものが考えられない自分の環境になった。雑事の繁忙と体力のせいだ。

そんなところへ、昨年、海のアメマスを中心にして知り合った釣り仲間お二人を突然失った。15年ほど前は海のアメマスや支笏湖のフライフィッシングで、よく顔を合わせていた方々で、特に小樽のYさんは、わたしに海のアメマス釣りの手ほどきをしてくれた人だ。Kさんはわたしより大分若かったがやはり釣りの達人だった。葬儀への出席もままならなかった釣り仲間、特に余市のHさんが中心になって、二人が好んで出かけた日本海の、さらにKさんが好きだったポイントで、彼の遺骨の散骨をした。4日の昼前、Kさんの奥さんと娘さん、それから長野県から釣り友達も駆けつけ、ささやかだがこころのこもった追悼会をした。以下には、釣りをメインに記述しておきたい。
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わたしは3日の11時頃苫小牧を発って午後3時に現地着。Hさんらはわたしがためしのキャストを4,5回して戻ってきた頃、車3台で到着した。懐かしい顔ぶれ。お互い10年以上会っていない勘定。旧交を温めるいい機会だ。ゆっくりした話は夜の食事になるとわきまえ、釣りのタックルを準備しながら、お互いの「その後」を少しずつ聞き、語る。

面々はまず横滝トンネルのKちゃんのお立ち台周りで、ルアーのキャスティングを開始した。みんな、フライもするが、この日のコンディションではフライは分が悪いと判断して全員、重めのルアーをつけて開始した。Tさんが、35cmほどのアメマスをあげた。ややして、わたしが同じ程度の魚を上げそうになったが、水面直下でばれた。夜の宴はHさんのワンボックスカーの中で4人。Hさんになつかしいアルバムを見せてもらう。話は尽きないが、Hさんは日ごろの習慣から9時には眠くなる。そこをなんとか30分だけ延長してもらい(笑い)9時半に散会。各々の狭い車内で就寝。

夜が明けて6時過ぎ、まだ雨が降って風もあったが、横滝の岩場に出かけてみる。風が強く岩場には人間を吹き飛ばしそうな風が吹いた。Tさんがアメマスの影をみたが、フックオンしない。はるか沖には虹と竜巻がでた。

トンネル前に戻ってなおも粘る。Hさんは岸スレスレを悠然と移動するサクラマスを再三目撃しているが、釣る方法が見当たらないという。わたしにはアメマスもホッケも魚影が見えなかった。午前はHさんが、ぶりぶりのシマホッケをあげただけに終わった。

12時前後に、Kさんの奥さんとお嬢さんがみえて、追悼の会を始める。コップに海砂を入れて線香をさした。おりしも、風も雨も止んで、香りは数10mはなれたところへも届き、一帯はしばし追悼ムードになった。焼香のあと、Kさんが好んだポイントで散骨。駐車場で歓談後、お見送りして、形見のフライなどいただいた。わたしは午後1時に帰宅の途に付き、面々はあと一日追悼の釣りをする。
   






平取の沙流川支流にて
2011/08/06 晴れ 30℃


ついでがあって、8時半、平取へ出発。町の中心へは1時間あまりで着いたのに目〒地の振内へはさらに北へ数十キロ。外は30度を越す猛暑。ニセウ川の上流で、ヤマメ料理のニセウ園のさらに上の日陰が探せない場所で着替えたが、どうも不快感が残る。釣りは炎天下のスポーツではないとかねがね思ってきたからなおさら。

小さなヤマメはいるが、食いつきは悪い。堰堤にバックして白い泡の間を見ていると、30センチ弱のパーマークのある魚が急スピードで移動していった。ヤマメはいる。それでは、とウェットフライに変えると鈍い引き。釣れたのはウグイだった。そのまま沙流川本流に戻ってウェットフライを流した。が、あたりは一度だけ。

ポイントの研究をしていない釣りは、そう幸運は来ない。こうしてフライは遠ざかっていく。









名寄川の好ポイント
2010/09/26 sun 晴れ


下川で行われた森林療法フォーラムの翌日、役場のSさんに、名寄川のポイントを案内してもらった。Sさんはルアー、わたしはフライ。ウェットがいい、という地元のアングラーのアドバイスを聞いたので、ここはラインも沈めようと思い、ラインはお勧めの#4ではなく#6にして、インターミディアートにした。ロッドはORVIS。

デントコーン畑から川に降りる。何度も通った国道だが、こんないいポイントが続く川とは思いもしなかった。岩盤の下にえぐれがあり、大物は悠々潜み逃げることができる深みが連続する。Sさんは大場所をわたしに譲ってくれ、わたしはひととおり、パイロットとしてアレクサンダーを流してみた。ミッキーフィンなども流したが、どうもあたりはない。

上流の好ポイントも紹介して譲ってくれたが、駄目だった。ここではわたしがトライしたあとSさんが40cmほどの太ったニジマスをフックオンしたようでデジカメで見せてくれた。

場所を代えて下流に下って、わたしは背の落ち込みでガツンとアタリを感じた瞬間、テンションが消えた。アワセ切れしてしまったようだ。Sさんはイベントの世話が残っており11時前に別れた。その後、あたりがないまま川から上がった。車のそばでウェーダーを脱いでいると、黒塗りの高級車に乗った初老の方が降りてきてしばし歓談。役場の方々NPOの奈須さん、など色々な方をよく知っていた。名前を聞いておけばよかった。













前日夕方到着。温泉街の北側。

林で赤く光るマスタケを見つけた

#10を振ってみた。

霧雨の阿寒川。

フットパス。

実に和む。

早朝の阿寒湖と阿寒川
2009/06/16


阿寒湖畔で、広大な森林保全と利活用を進めている前田一歩園財団を
訪問する機会があった。時節柄、ちょうどモンカゲローがハッチする頃で、
アメマスフィッシングも開幕している。そんなわけで、早朝、ホテルをでて
近くの湖畔にダブルハンドを持って立ってみた。

漁協の方に聞くと、悪天と低温で状態は悪いらしい。マッチング・ザ・ハッチ
ではなく、ワカサギに模したストリーマーを使う人や沈めて釣っている人の
方が多いようだと話していた。湖岸であったアングラーはマラブーだと語って
いた。

それでもホテルの一室や温泉の大浴場から湖岸を見ていると、朝も夕方も
ポツポツとつれており、歓声をあげているのがそぶりでわかる。

翌朝は、早朝、阿寒川に行って見た。水量は多いが川べりで合成洗剤のに
おいが一瞬だけする。釧路公立大のK先生は、川沿いの道がともかくいい、と
おっしゃるので歩いてみた。確かに、鹿とアングラーがつくった動物の径、
フットパスだった。

フライのスポットとして阿寒が人気があるのは、おそらく、ホテルという便利な
場所から、原始のにおいがする自然がすぐたどりつけることだろうか。ホテルは
利便を象徴する「都市」なのだろう。自分もこの恩恵に喜んでいるのを発見して
少し驚いた。


ホテルの窓から。




















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