こんな風にいけば満足 往々にして幹の先はこんな風に 止まっている 間伐の跡はとりあえずこんな風。 来年はササが繁茂するはず。 大木よ。さらにのびのび生きよ。 人と林の境界。 |
森づくりの仕事おさめ 12月30日(日) はれ 5℃ 大荒れの29日とうって変わって今朝未明は星空だった。ふと、天候が悪いと予報される元 駐車場前の林は今日でほぼ除間伐を完了できるのではないか。先週までは、株立ちと枯損木を中心に密度管理してきたが、今日は幹のてっぺんの枝の伸びをみながら、ふれあいの多いもの、伸びが止まってしまったものに重点を置くことにした。じっくり観察するとずいぶんこじれた樹木が多い。ワッシワッシと順調に抜き切りし、玉切る。ふと目を上げると年配の方が作業を覗きこんでいる。軽く挨拶して近寄ると話しかけられた。 「ホダギでも採るのかい?」 上昇気流がおきているのか、トビが伐採跡地の上を旋回している。ヒヨドリのけたたましい声も聞こえる。間伐によって疎開された枝先をみるのはうれしい。霧が晴れて行くような気分だ。最後に直径30cm以上あるサクラの枯れ木を伐倒した。フットパス沿線のほとんどの手入れはこれで終えたから、3月末ころからは、病院裏の若く荒れた林を手がけることになる。 移動し苫東の小屋でいつもどおり遅い昼食となった。薪ストーブをつけると火の音に耳がダンボになる。で、片やで湯を沸かしながらストーブの扉をあけて炎の行方を観察した。今回も40分ほどで20℃弱になった。ノートで一年の来訪回数というか携わった日を数えると49だった。 |
室温を45分で20℃以上へ 12月22日(土)はれ 2度 歯科医での治療を終えて、U病院へ直行する。雪の量こそ少ないが白銀の世界に様変わりし 特に驚いたのが、病院の患者さんやスタッフの方々が設置し直した切り株のサークルが、 10時半から1時まで、随分仕事ははかどった。そのわけは、前回まで片付けのパターンとい 1時過ぎに苫東の小屋についてストーブを点け、遅い昼食をとろうとしたら、室温マイナス ブタンガスを薪ストーブに載せたりして暖め、おにぎりと「赤いきつね」を食した。今日か |
わざわざ、選ばれている節あり 集いのサークルにも寄ってきて いる ここは動物のコミセン かくして、通路となる わたしの作業後。実はもっと 散らかっている |
とうとう雪積もる 12月16日(日)1度 雪 家のある苫小牧の西の方は雪が日陰にちょっと残るだけなのに、苫東の雑木林に着いたら、15cm以上の積雪だ。記念に数枚の写真を撮る。雪が少ないから、笹やブッシュがみえており、冬らしい清楚な美しさにはまだ遠い。 雑木林の手入れは、フットパスを中心にしてきたものがこの春で一段落し、あとは、風倒木やフットパスの障害になる丸太の除去などをするだけだ。となると、小屋の周辺では山仕事は当面ないことになる。ちょうど、腰の様子も芳しくなく、重いものを持った翌週は、かなり不調をひきずるようになった。こんなことから、この冬から来春までは、駐車場のそばで仕事が出来るU病院にしぼろうかと思う。そこで、体をすこし鍛えつつ軽い仕事をしていこう。凍てつく冬に、ばりばりと山仕事ができないのは残念で気がかりだが、56歳の今、もう若くもないのだから養生も大事だと思い始めた。遠浅町内会からはまだ作業の連絡がないが、いずれそっちも手をかけることになる。 となると、やっぱり小屋の周りでは今すぐやるべきことがなくなり、さしずめ、薪ストーブをたいて、小屋の生活「ヒュッテン・レーベン」そのものを楽しむことだ。食事、読書、薪割り、昼寝などなど。そう、それでいいのだ。思えば、晩秋から春まで、毎年毎年、追われるように汗まみれで山仕事をしてきたのだ。その間、薪ストーブとじっくり向き合うこともなかったような気がする。 つぼ足でフットパスを歩いてみる。30mほど行っただけで、歩き始めたのが失敗だったのではないか、と後悔した。重たいし、意外とぬかるのだ。歩き出した手前、意を決して前進した。カラ類の群れと遭遇したのでホーミーを送ったが、息が切れていて長く続かない。負荷がある。半分回ったあたりで腰が張ってきたのがわかる。 ストーブを焚く前の室温は0度だったが、戻ると5度になっていた。本当に加温が遅いストーブだ。やはり初期の焚き付けをもっと勢いを持たせなければならないのだろう。次回から気をつけよう。 |
シカ撃ちが通る まだ、横付けができる 薪の木口が気持ちよい |
人懐こいヤマガラ 逆さにも歩くゴジュウカラ おおい、危ないよ! 一心不乱だ わたしもこんな風に独りで歩く |
小鳥と戯れる週末 12月9日(日) 晴れ 4度 年に数回、小鳥を手に乗せてみる。多少複雑な思いもあるのだが、神に少しわびつつここ数年続けている。長老に、米と玉蜀黍を砕いた餌を一掴みもらったのだ。昼前に北大の研究林に出かけてみた。車を降りて一人林道を歩いて大好きなミズナラの前にたつ。ヒヨドリのけたたましい鳴き声が随分遠くでしている。駐車場に車は数台見かけたが、誰も人はいない。きっとめいめい散策にでているのだ。 と、ハシブトガラがやってきた。おうおう、ちょっと待っててね、とほんの一つまみ、手のひらに載せると、ヤマガラとゴジュウカラとハシブトガラが交互にやってきた。7〜10gほどの重さだろうか。中にはわたしの頭や肩に止まるものもいる。はたから見れば異様な光景だろう。 芝生には枝打ちをしたばかりの枝が小さな山になっていて、そこにエゾリスが走り回っている。貯食の真っ最中なのだろうか。走行しているうちに、小鳥のやかましくなく音やってきて、バサバサと大型の鳥がかぶさろうとしている。鷹だ。小鳥を狙って追跡していたのである。小鳥は針葉樹の藪に逃げ込んだのだが、果たしてどうなっただろう。 陽だまりの林道を年配の方が歩いている。いくつかのコースで合計10人ほどにあっただろう。池の周りでは老夫婦がマガモにパンの餌をやっている。カモはなつきすぎて、帰ろうと車に乗る人をも追いかけ道路を横断するから、車はときにとおせんぼになる。手馴れたおじいさんが、車を降りてマガモたちを池に誘導する。「ほらほら、危ないっしょ」。のどかだが、確かに心配な光景でもある。だから犬の持ち込みはまずい。芝生には、シカの糞があちこちで見つかる。 こうして林道を巡っていると、生き物たちとシェアしているこの空間と自分とのあいだに、いつの間にか自然とつながりが生まれる。人々はこの感覚に浸るために時間を見つけてはここにやってくるのだろう。いや、この感覚に気づかなくともいい、何となくホノボノとした気分にはなれる。この感覚は、静かで満ち足りていて、こころの緊張も消えうせる。 1週間のうち、週末の数時間、身の回りのこんな林で過ごせるなら、人生はおのずと幸せな方向に傾斜していく。林はこんな風に、あるだけで意味がある。 |
病院の林から山ノ神参拝へ 12月8日(土) この秋4回目の病院の林。風景はどんどん変わっていくのがわかる。5日、植苗病院の森林療法を支援している東京農大の上原巌先生がこの林の調査をされて、その夜、懇談した。そして2日後、早速調査結果の概要が送られてきた。やはり、わたしが今手がけている箇所の樹木の密度がヘクタールに換算すると1500〜1700本程度だとおっしゃっていた。わたしはもともとそのあたりを目途にしていたから、納得のいく結果だと安心した。上原さんのメールによれば、11月17日に長老と作ったフットパスのコースは既に患者さんとの利用を開始しており、評判も上々だとのことだった。 今日は、その楽しい手入れ作業を昼をはさんでタップリ二時間こなした。先々週、頑張りすぎて重いものも持ち、丁度一週間、腰の調子が悪く、もう重労働と長時間労働は、寿命を縮めるとつくづく思い知った。だから今日は軽くルンルン気分で終始した。特に、病院の駐車場に登っていく左側の見え方を、右とは全く違う形にしようと思うので、あのあたりを丹念に調整してみた。今、関係者でも気づいてくれる人はまずいないだろうが、来年の夏頃、意外にも写った画像で比較できるかもしれない。このあたりは、今のペースではあと3日ほどかかるだろう。 1時半ころ、つた森山林で、山ノ神に参拝する。一足早いが、12月11日の恒例の日の参拝は無理だからこうなるのだが、長老との仕事も今年は休みになるので今回は独りで粛々と行うことにした。玄米、お塩、ビール、おつまみ、りんご、たらこなどをお供えに並べ写真撮影。お供えとは名ばかりのもので、すべて後の利用が決まっているのだ。ごめん、といいながら袋に入れ直した。お祈りは、公私にわたって丹念にとりおこなった。身の回りの幸せ、というのが一番の眼目になる。 長老に、今年一年お世話になったお礼に伺って、セルフでコーヒーをご馳走になる。最近手がけた窓の外のバードテーブルに、忙しいほど、今はスズメがやってきている。よく見えるように、こちら側に傾斜しているのがいかにも長老の仕事らしい。 |
病院前の林はいつしかこんな風に変わった。 小径もいい顔を見せる。 例えばこんな見え方が…↓ ウルシやブッシュの片づけでこうなる。 もっと徹底するとこうなる=植苗小中学校の庭の日差し。さすがにここまでしなくてもよい。 |
コツコツ進む山仕事。 落ち葉はタオの妖精。 清めはイヤシロチの入り口。 中国産英国経由タップ。 |
風景を創る喜び 11月24日(土)気温4度 曇り U病院の林。落ち葉の下でざくざくと砕けるような音がする。霜柱である。気温が氷点下 風土の息遣いを感じながら、風景を創っていく時間は無上の喜びである。それが誰の土地 帰途、雑木林の小屋に寄る。落ち葉の道はとても美しい。いつものようにベランダを掃き 先日、英国の知人からカエデの樹液を採取するタップを送ってもらったのだ。その使い方 |
U病院のフットパス開通 11月17日(土)晴れのち曇り 4℃ 今日はU病院の径作りである。病院のスタッフと打ち合わせして作業のつもりが、来た 段取りもよろしくいよいよ開始。風倒木も切りながらだから長老には追いつけない。長 30分の昼食後、病院の正面の林に移って、わたしは間伐、長老は斜面沿いにもう一本の 風景がみるみる変わって行く。里山のにおいがしてきた。2時過ぎにやめて手入れして 寒風が吹き始めた中で着替えをしていると、猫が2匹、ニャーと寄ってきた。黒猫と三 |
病院の北東側の林。風倒木も随所に。 長老がまず刈り込む。アウンのルート作り。 療法のステージ1 療法のステージ2 |
「エデンに寄せた語り」の余韻をメモする 11月16日(金) 休みへの願望は暦のサイクルに左右されない。体が欲する休息、こころが発する一息を求 それは、造景と造園、英語のランドスケープとガーデニングの世界の話だった。その世界 ○第一幕 マチ計画の良心で北海道のあり方を提言するK教授、和洋のカリスマ造景家Tさん、今、 「北海道の今、エデンとはなんだろう」 「山野草を特集すると必ず大きな反響がある」 「庭で自分の庭に客観性を持たせるようになると世の中変わるかもしれない」 「北海道は不景気というが、実は今、蓄積してきたいい面が、出始めている」 「イザベラ・バードが絶賛した赤湯の風景は世界標準から見てどうなんだろう」 「赤湯は閉じた景観。豊かさ、高齢、成熟の象徴」 「森でいうと、包まれるような、中に入れる森は意外と少ない」 「庭は、自然、田園、生業・産業部分との接点だから、特別な意味がある」 わたしは傍観者として聞き耳をたてながらポツポツとメモをとった。「雑木林&庭づくり研 ○第2幕 場所を代えビールを傾けつつ話は続いた。わたしもそこへ誘われてご一緒し、カリスマたち わたしは、とてもローカルな林の手入れをしてきて、気づいたことをまとめた。ひとつは そうしたら、十勝で壮大な森のガーデニングを手がけてきたカリスマは、設計にあたって 北海道のエデンの語るときに知床に代表される生の、野生生物との出会いも象徴的だ。ヒ わたしは「風水」と「野生にみるスピリチャリティ」の話をちょっとずつしながら、本当 その典型を、小屋のベランダの掃き掃除に見つけたのだった。小屋の入り口までのアプロ わたしの連想はそんなふうに広がっていった。その先に何か見えるようだった。と思った そして再び「エデンはどこに」というK教授の言葉に戻るなら、今は、アイヌ民族が言う わたしは冬のある日、カラマツの間伐をしているある瞬間に、そこはほんの小さなゆるい そのみちに生きる先達たちの話に触発されて、こんなメモをしたためる羽目になったこと |
*画像と文の関係はありません |
日高のフォーラムと“ヨガ” 11月10,11日(土、日) 土曜の午後から日高ケンタッキーファーム(以下HKF)で、うてきあに環境共育事務所 HKFは雑木林から30分ほど。もう、カラマツが金色に輝いて、一般宿泊客はもういなか 意味がある出会いだったと思いながら、朝、会場を後にして雑木林へ戻った。冬の準備に |
鵡川でシシャモを購入 「乗ってよ、運動したいから。 負けとくよ」 HKFのコテージ群 センターロッジのベランダから。 早朝はヨガ教室が行われた。 |
焚き付けを集める 11月3日(土)晴れ 10度 この1週間で葉っぱが3分の2落ちた。おかげで雑木林はとても明るくなってきた。したがって、林道や小屋の前は枯葉に覆われ、地面が見えない。もちろん、冥想テラスも葉っぱが5cmほど積もっている。気温は10度。薪ストーブを点火するか実に悩ましい温度だが、明るくなった部屋でくつろぎながら日誌も書きたいから意を決して準備に入る。 カラマツの林で枯れ枝を拾う。これがもっとも簡単で火付きのいい焚き付けだ。去年までは雪が積もってから枝を拾ったから見つけやすかったが、今、笹の中にこれをやるのはちょっと難儀だ。それでもリヤカー半分になった。郷里に居たときは台風の直後などに、鎮守の森に母とでかけてたくさんの杉の葉を拾った。なつかしい思い出だ。実家では焚き付けに杉の葉を使っていたのだ。そして竈の燃料は、桃、りんご、クワの剪定された枝だった。完全にリサイクルされていた。 フットパスを歩き始めると、北の方で破裂音がした。恐らくライフルだ。ふたつ。林道でピックアップとランクルにあったが、ハンターだろう。しかし、猟期は15日からではないのか。密猟ということにならないか。 17日はU病院の林の手入れ、その次の週は遠浅で町内会の方と手入れのうちあわせの予定。こちらはまほろばの風倒木を片付けたい。今年は腰の無理をせずにゆっくりいこうと思う。 |
一面の落ち葉だ 日差しに映える小屋 フットパスも |
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